病気で仕事を休んだら、健保から月収の2/3が支給される制度(妊娠中の切迫流産なども)
協会けんぽに加入している会社員が、業務外の病気・ケガで連続4日以上会社を休み、その間給与の支払いがない場合、休業4日目から1日あたり「標準報酬月額平均 ÷ 30 × 2/3」が支給されます。 妊娠中の重いつわり(妊娠悪阻)・切迫流産・切迫早産などで、医師の意見等から「療養のため仕事に就けない」と判断されれば、対象になりえます。 支給開始日から通算1年6ヶ月が支給期間の上限。出産手当金(産前42日〜産後56日)と重なる期間は、出産手当金が支給され、傷病手当金のほうが多い場合だけ差額が傷病手当金として出ます。
- 1〜3日目待期期間・支給なし
- 4日目から1日あたり 標準報酬月額の平均÷30×2/3
- 最長支給開始日から通算1年6か月
あなたの場合、いくらもらえる?
標準報酬月額と休業日数で、傷病手当金の概算を計算します。
よくある疑問
読み始めて「あれ?」と思いそうな点を、原典に基づいて先回りで解消します。
つわりでも、本当に傷病手当金がもらえるの?
協会けんぽの要件は、(1)業務外の病気やケガの療養のための休業、(2)仕事に就くことができない、(3)連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかった、(4)休業した期間に給与の支払いがない、の4つです。
「仕事に就くことができない状態」かどうかは、療養担当者(医師)の意見等を基に、仕事の内容を考慮して判断されます。自宅療養の期間も支給対象です。
協会けんぽのページには、つわりや切迫早産など妊娠中の病名ごとの記載はありません。厚生労働省の「働く女性の心とからだの応援サイト」の解説(平成25年8月時点)には、切迫流産などで医師から労務不能とされ、休業して給与が出ない場合は傷病手当金が支給される可能性がある、とあります。対象になるかは個別の判断なので、勤務先や協会けんぽの支部に確認してください。
「待期期間」って何? いきなり4日休んでも対象になる?
支給開始の前提として、連続して3日間休む「待期期間」を完成させる必要があります。3日連続して休んでいれば、4日目から支給対象に。
- 連続3日には土日・祝日・有給休暇も含まれる(休日でも「休んでいる」扱い)
- 3日目に出勤すると待期不成立 → 再度3日連続を作り直す必要
- 給与の有無は待期期間の判定に影響しない
- 仕事中に業務外の病気やケガで働けなくなった場合は、その日が待期の初日
いきなり4日連続で休めば、4日目が支給対象1日目になります。
出産手当金との関係は? 重複してもらえる?
原則として重複支給はされません。両方の支給期間が重なる場合は、出産手当金が優先されます。
- 出産手当金: 産前42日(多胎は98日)〜産後56日
- 傷病手当金: 連続4日以上の業務外傷病で休業時(通算1年6ヶ月)
協会けんぽの説明では「出産手当金と傷病手当金を重複して受給することはできません」。傷病手当金の額のほうが多い場合は、差額が傷病手当金として支給されます。
支給期間「通算1年6ヶ月」って、どう数える?
協会けんぽのページでは「傷病手当金の支給期間は、支給を開始した日から通算して1年6か月」とされています。
途中で出勤して支給されなかった期間をどう数えるかなど、細かい数え方は協会けんぽのページに書かれていません(未確認)。長く休む場合は、加入している支部に確認してください。
計算式は出産手当金と同じ?
はい、1日あたりの支給額の計算式は同じです。
1日あたり = 支給開始日以前12ヶ月の標準報酬月額平均 ÷ 30 × 2/3。÷30の段階で10円未満を四捨五入し、×2/3の段階で1円未満を四捨五入します(例: 17万円 ÷ 30 ≒ 5,670円 → × 2/3 = 3,780円)。
被保険者期間が12ヶ月未満の場合は、(ア)継続した各月の標準報酬月額平均、(イ)標準報酬月額の平均額(令和7年4月以降は32万円)、のいずれか低い方で算定。
つまり出産手当金とほぼ同じ「日額」で支給されますが、対象期間が違う(出産手当金は産前産後固定、傷病手当金は休業期間に応じる)点が異なります。
有給休暇を消化しても、傷病手当金はもらえる?
有給休暇を取得して給与が満額支払われた日は、傷病手当金の支給対象外(=その日は支給されない)。
ただし、給与が傷病手当金の額より少額(例: 傷病手当金日額の半額しか給与が出ない等)なら、差額分が支給されます。
なお、待期の3日間には有給休暇の日も含まれます。
自営業(国民健康保険)でも、もらえる?
協会けんぽの傷病手当金は、協会けんぽの被保険者が会社を休んだときの制度です。国民健康保険に加入している自営業の方は、この制度の対象ではありません。
また、任意継続被保険者の期間中に発生した病気・ケガには、傷病手当金は支給されません。
休業中に会社を辞めたら?
退職日までに被保険者期間(任意継続などの期間は除く)が継続して1年以上あり、退職日に傷病手当金を受けているか、受けられる状態であれば、退職後も引き続き受け取れます。
ただし、いったん仕事に就ける状態になると、その後また仕事に就けなくなっても支給されません。
申請書類はどう準備する?
「健康保険傷病手当金支給申請書」を協会けんぽのWebサイトから入手し、本人・勤務先(事業主)・医師(療養担当者)の記入欄を埋めて、加入している協会けんぽの都道府県支部に提出します。
いつ申請して、いつもらえる?
医師の意見を受けて休業 → 4日目から対象 → 申請 → 振込、の流れ。
正確な情報はこちらから
このページは協会けんぽの公式資料を元にしています。正式な判断は必ず原典で確認してください。